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1891年アメリカ、マサチューセッツ州のスプリングフィールドの「国際YMCAトレーニング・スクール」(今のスプリングフィールド・カレッジ)で「体育部主事養成科」の教官(きょうかん=センセイのこと)をしていたジェイムズ・ネイスミスさんが考えたんだ。ネイスミスさんはカナダ生まれの人だよ。
そのころ、冬の屋内(おくない)スポーツはスウェーデン体操(たいそう)やドイツ体操などがおこなわれていたらしい。今でいう器械体操(きかいたいそう)のもとのようなものだ。でも、この体操はあんまり人気がなくて、教官たちはこまっていたらしい。そこで、何か体育館の中でできるスポーツはないかと考えたんだね。でも、いろいろと考えてみるんだけれど、なかなかうまくい かない。ネイスミスさんはそのころ人気があるスポーツのことを思いうかべながら、そしてトレーニング・スクールの学生たちがしているスポーツのようすを考えてみた。 少しずつ考えていったんだよ。
「ボールを使ったゲームをつくろう。」
「アメリカン・フットボールはとっても人気があるけれど、これを屋内スポーツにできないかなぁ。」
「でも体育館の中はせまいし、かべぎわには、いろんなものがおいてあったりもするし、ドアやまどもある。グラウンドでするように大きく(広く)走りまわったり、ボールを強く投げたりするわけにもいかない。さぁて、どうしたものだろう。」
いろいろと考えてみたネイスミスさんだったけれど、まず、「使うボールは何のボールにしようか。
野球のボールは小さすぎて、プレイしているうちにかくれてしまう。ラグビーのボールはコントロールするのがちょっとむずかしそうだし..。」と、いうことで、手であつかえて、しかもコントロールがしやすいサッカーボールの大きさをえらんだんだ。
でも、決めなければならないことは、まだまだいっぱい。なんてったって新しいスポーツをつくるわけだから、そんなにかんたんにはいかないよね。器具(きぐ)やボールのほかに、一番大切な ルールのことを考えなくちゃだから。
ところで、ここでしつもんだけれど、みんながショットをねらうバスケットは、リングとネットでできているね。
そのバスケットはネイスミスさんが考えたときはどんなものだったかわかるかい?
"バスケット"っていうのは「籠(かご)」っていう意味(いみ)だよ。そこでいったい何の籠だったかというのが問題(だれか知っていると、うれしいなぁ)。
(答えは、次の「ルールの説明(せつめい)」のところでね。)